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【手塚治虫】きりひと讃歌

裏ブラックジャック。社会派的色合いが強い作品となっており、手塚お得意の医学系の作品なのだが、それだけに収まらないのが、手塚治虫の怖いところ。

犬に似た容貌になり、ついには死に至るという奇病「モンモウ病」をめぐるこの物語は、どこを切ってもグロテスク。描写もグロテスクではあるが、それに加えて描かれる人間のすべてが、非人間で残酷で変態でキチガイで…と嫌悪しつつも、これも人間の一面だと認めざるを得ない自分の内面が見えてしまうグロテスク。間違いなく読むと胸がムカムカする。

このマンガが描かれた1970年代といえば、全共闘が大きな社会問題になった年。権威の象徴は東大医学部であり、このマンガにも登場するように、若い医師たちの反乱が東大紛争の発端にあった。この作品では、これら社会背景を設定として生かしている。しかし、実のところ、主人公の桐人がモンモウ病に冒され、次々と流転していく過程が、前半のリアリティを殺してしまっている。

しかし、このリアリティを欠いた桐人が流転していく部分にこそ、もっとも手塚らしい魅力がつまっている。特に印象に残るのは、麗花の人間てんぷら。何度読み返しても、彼女があっけなく死ぬシーンは、胸が抉られる。手塚のダークサイドがモロに出てしまった部分。トラウマになること必至だが、自分にとっての魅力はここ。

手塚のダークサイド、悪のフォースをじっくりと味わおう。

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