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【手塚治虫】やけっぱちのマリア

手塚治虫による性教育マンガ。

主人公である焼野矢八(通称やけっぱち)から出てきた分身・エクトプラズムが、やけっぱちの父親が作っているダッチワイフの中に入り込んでしまい、ヒロインであるマリアが誕生する…というぶっ飛んだ序盤からの展開。キている設定とは裏腹に、ストーリーは、やけっぱちとマリアの学園生活、不器用な恋愛とケンカと不良グループと…という典型的な学園ラブコメ。

マリアが可愛いすぎる。彼女がダッチワイフに入り込んで、はじめて形をあらわした登場シーンの全裸!おしりをちょっと突き出した後姿!ジャーンというオノマトペ!のインパクトは強い。物語の後半、ケンカでやられたやけっぱちの仕返しに向かうマリア。髪を短く切り、胸にさらしを巻いて、男装(そもそもマリアは、男性であるやけっぱちが生み出した女性性であるのだが)して駆け出す姿が美しい。

でも、しょせんはダッチワイフ=空気人形。火気厳禁のビニール製。やけっぱちとの恋にも、悲しい結末が待っている。

幼い頃に母を亡くした、やけっぱちの心が生み出したマリア。いわばマリアは、やけっぱち自分自身であり、やけっぱちの母親への思いであり、つまりはナルシシズムとエディプスコンプレックスのかたまり。マリアが失われそうになる物語の後半、マリアとの健全な決別こそ、やけっぱちの成長の証。

マンガに性表現が取り入れられ始めた時代の作品。ではあるが、手塚がマンガで性教育を!と本気で思ったかどうかはかなり微妙。永井豪のハレンチ学園以降の作品であることから、世間に対してなんらかの反抗意識があったのは伺える。案の定、福岡県児童福祉審議会から有害図書の指定を受けている。(正確には連載していた少年チャンピオンが指定された)そういう健全にして不健全な時代の作品。

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